【コラム】アンティーク・ヴィンテージ・レトロの違いは何?

昔ながらの喫茶店に入ると、古びて趣のある雑貨や家具を見かけることがあります。

使い込まれている様子が時代を感じさせ、とてもおしゃれですよね。


そのような雑貨や家具のイメージを表現する言葉には、「アンティーク」、「ヴィンテージ」、「レトロ」などが挙げられます。

一見すべて同じ意味を持つように思われがちですが、実はそれぞれ定義が異なるのをご存知でしょうか?


今回のブログでは、アンティーク・ヴィンテージ・レトロの違いを紹介します。

1番古いのが「アンティーク」!


「アンティーク」は一般的に、「製造時点から100年を経過した」状態の手工芸品や美術品などを表すときに使われる言葉です。

由来はフランス語の「antique」で、「骨董品」や「美術品」の意味があります。


現代まで大切に受け継がれてきた美術的価値を持つものや、希少価値や収集価値が高いものが「アンティーク」の対象です。

そのため、「アンティークジュエリー」といったイメージしやすい宝飾品だけでなく、家具・衣類・人形などさまざまなジャンルのものが含まれます。


しかし、ジャンルや国によっては製造されてから100年以上経過していなくても、「アンティーク」と呼ばれる場合もあるのです。


次に古いのが「ヴィンテージ」


一般的に「ヴィンテージ」は、「製造時点から100年未満」のものを指します。


語源となるフランス語では「vendage」と書き、ワイン(vin)の製造年(age)を表す言葉としても使われていました。

現在でも、良質で希少価値の高いワインは「ヴィンテージワイン」と呼ばれ、多くの人に親しまれていますよね。


言葉が浸透していくにつれて、「ヴィンテージ」は特定の品や古くて価値の高いものを指すようになっていきました。


また、「ヴィンテージジーンズ」のように、年の経過による風合いの変化を存分に感じられるのが「ヴィンテージ」の特徴です。

イメージを伝える「レトロ」


「レトロ」は、「アンティーク」や「ヴィンテージ」のように、経過年数などの目安は特にありません。


古い時代を感じさせるような雰囲気を持ったものが「レトロ」と呼ばれており、感覚的な要素が強い言葉です。

そのため、どのようなものに対して「レトロ」と呼ぶかは、個人によって異なります。


ノスタルジックなイメージを持つ「レトロ」のポイントは、「懐かしさ」です。

古くに製造されたものであっても、「懐かしさ」を感じないほど昔の時代であれば、一般的に「レトロ」という言葉は使われません。


親しみを持てる「昭和レトロ」や「レトロ感」といった言葉は、耳にする機会も多いですよね。


言葉の違いを知って使い分けてみよう


「アンティーク」、「ヴィンテージ」、「レトロ」はそれぞれ表す年代や対象に大きな違いがあります。

カフェや喫茶店で味わい深い雑貨や家具を見つけたら、それが作られた時代について思いを馳せてみると、さらに楽しいコーヒータイムを過ごせるかもしれませんね。

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